地方移住について現状データを見てみた「地域の経済 2022」

出典元:P51「第1-2-16 図 全国版空き家バンク登録物件数割合」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官 地方移住
出典元:P51「第1-2-16 図 全国版空き家バンク登録物件数割合」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

令和5年1月に、内閣府政策統括官 (経済財政分析担当)から「地域の経済 2022 ― 地方への新たな人の流れと地方のデジタル化の現状と課題」という調査分析報告が公表されました。

第1章「地方への新たな人の流れと地方のデジタル化の現状と課題」、第2章「2021~2022年にかけての地域別にみた経済動向」の2章立てとなっていて、地域経済の現状に関する理解を深めるとともに、地域経済の活性化に向けた取組を検討する際の一助となるようにまとめられていました。

地方に行くのなら知っておきたい情報だと思ったので確認してみました。

通勤時間と可処分時間

地方移住をすると結構変わると思っている通勤時間ですが、 テレワークをしたことで実感できた部分が多々ありました。

通勤していたときは、片道1時間ちょっと時間がかかっていたので、往復では3時間弱歩いて電車に揺られていたのですが、テレワークでそれがなくなると使える時間がかなり増えた感覚がありました。

報告書にあったデータを確認すると、東京通勤圏と大阪通勤圏の平均通勤時間は、全国平均より長いので(図1- 1-5)、平均可処分時間(1日のうち、食事、睡眠、趣味・娯楽等に充てられる時間)はその分短くなっていました。

出典元:P6「2)地方移住の進展による個人・行政への影響 」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P6「2)地方移住の進展による個人・行政への影響 」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

47都道府県のデータを見ることができたのですが、仕事の内容によるとは思うもののどこに住んでも40〜70分の平均通勤時間があるんですね。

平均可処分時間を見ると、寝る時間を含めて12〜13時間になるので、働いている期間の半分は仕事をしているから、どんな仕事をするかが大事なのかが分かります。

「仕事と収入」は大きな懸念事項

やっぱり地方移住で重要になるのは、「仕事と収入」ですね。

下の図は、地域おこし協力隊が定住しなかった理由になるのですが、数年地方に住んでも仕事を見つけるのが難しいんですね。

というか、そういう理由にしているだけなのかな。。

出典元:P14「地域おこし協力隊が定住しなかった理由」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P14「地域おこし協力隊が定住しなかった理由」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

オンライン診療

子どもがいて地方移住を考えた時に気になったのが病院です。

休日や夜間でも車で1時間程度の範囲に病院があったり、最寄り駅の周りには診療科目ごとに複数病院ずつあるのですが、Googleマップで確認してみてもそんなに病院内ですよね。

コロナ禍で一気に進んだ感じの「オンライン診療」ですが、「医療機関全体に占めるオンライン診療可能な医療機関数割合」というデータが出ていました。

出典元:<a href="https://www5.cao.go.jp/j-j/cr/cr22/pdf/zentai.pdf">P45「第1-2-12 図 医療機関全体に占めるオンライン診療可能な医療機関数割合」</a> |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P45「第1-2-12 図 医療機関全体に占めるオンライン診療可能な医療機関数割合」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

思ったより地方でもオンライン化が進んでいるようなのですが、備考を見てみたら「時限的・特例的な対応」となっているので、常設ではないのかな?!

(備考)1.オンライン診療について、時限的・特例的な対応を行っている医療機関を厚生労働省「対応医療機関リスト」より内閣府にて集計。12 月 28 日閲覧時点。

オンライン教育「GIGAスクール構想」

病院とともに気になっていた、オンライン教育「GIGAスクール構想」。

第1子くんが小学校に入学する前に、調べてみたことがあるのですが、

ちょうど同じ時期に「オンライン教育実施状況(2022 年1、2月)」を調査しているデータが出てきました。

出典元:<a href="https://www5.cao.go.jp/j-j/cr/cr22/pdf/zentai.pdf">P48「第1-2-14 図 オンライン教育の状況」</a> |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P48「第1-2-14 図 オンライン教育の状況」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

短い期間ですが、茨城県がすごい!

実施できているかも気になるのですが、それよりも気になるのが「オンライン教育」の内容ですよね。

コロナが落ち着いてから入学したこともあり、夏休みとか長期休みの時に、パソコンを持って帰ってきてドリルのようなものをやっていたのですが、学校に直接行かなくても同等の教育を受けられるのかっていうのが気になりますね。

コロナ禍の大学生とかもニュースになってましたよね。

公立小学校の先生が、どこまでパソコンを使って効果的に教育できるのかっていう方が大事そうだな。

空き家・空き地バンクの掲載物件数は限定的

少しずつ空き家バンクを見始めていたのですが、登録物件数割合をみてびっくり!!

2019 年 に構築された全国版空き家・空き地バンク(2社)に掲載されている購入用物件数と取 扱対象となりうる空き家の総数(「住宅・土地統計調査」上の「その他の住宅」の件数 42) の比率をみると、全国では 0.13~0.14%となっている。

出典元:<a href="https://www5.cao.go.jp/j-j/cr/cr22/pdf/zentai.pdf">P51「第1-2-16 図 全国版空き家バンク登録物件数割合」</a> |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P51「第1-2-16 図 全国版空き家バンク登録物件数割合」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

売りたい側からすると、「空き家バンク」に登録して利用するメリットがあまりないんですかね?それかリテラシーがないと登録するのが難しいのかな。。

前に何かで見たのが、不動産業者が掲載する物件はある程度の金額がつけられる物件じゃないと、手数料収入が取れないからあまり掲載したがらないっていうのと同じですかね。

安くいい物件を手に入れるのであれば、ある程度その地域に住んで、自分で探しに行ったほうがいいのかもしれないですね。

2023年度に「空家」の税金が上がる可能性のある法改正が施行予定となっているから、タイミングよくいい物件が見つかられたらチャンスなのかもしれない!

国土交通省|報道資料|「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案」を 閣議決定
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

スマート農業

農業も気になっているので「スマート農業」も調べたりしていますが、普及率はかなり低いんですね。

2020 年の農林業センサスによると、データを活用した農業を行っている経営体の割合は全国平均で 17.0%に留まっており、データ活用という面でスマート農業の普及は、発展の途上と考えられる。

出典元:P72「第1-3-17 図 データを活用した農業を行っている経営体の割合(都道府県別)」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

出典元:P72「第1-3-17 図 データを活用した農業を行っている経営体の割合(都道府県別)」 |地域の経済 2022 令和5年1月 内閣府政策統括官

「生産性向上」っていうのは、農業に限らず言われていることだから、新規就農だったとしても導入できれば収入面が変わってくるのかな?!

デジタル田園都市国家構想

「地域の経済 2022」は過去データでしたが、これから先のことについては「デジタル田園都市国家構想」にまとめられていました。

「デジタル田園都市国家構想」は、「新しい資本主義」の柱の一つとして、デジタルの力を活用して地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図ろうとするものであると、説明されているので、こっちも見ておかないとなと。

地方移住について現状データを見てみた「地域の経済 2022」 のまとめ

自分が持っているイメージと実際は違うと思うので、「地域の経済 2022」を読んでみたのですが、思っている以上に地方は状況が違うのかもなぁ〜!という感じでした。

もちろんデータ上だけではわからないことはいっぱいあるので、行ってみないとなんとも言えないのですが、概要としては知っておいて、心の準備ができていれば「思ってた生活と違う〜!!」という感覚も減らせるのかなと思いました。

やっぱ、継続して収入が得られる方法を持った状態で、地方移住したほうが安心感はありますよねぇ〜。もっと頑張らなければ。

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