地方移住を検討するのにあたって、最近増えている自然災害を考える

地方移住

地方移住するのを検討するのにあたって、首都圏から車で子どもを連れて遊びに行ってもいい距離のエリアを考えているのですが、それだけじゃなく、最近増えている『自然災害』に関しても考えたほうがいいなと思ってきました。

ざっくり考えているのは、人気と言われている山梨、長野、岐阜方面か、ちょっと遠くなるけど山形、秋田まで行っちゃうか、、もう一気に北海道まで考えちゃうかですね。。

そんなことを考えるようになっていたら、ちょうど日経の記事に以下が出てきました。

考えて検討してもどこで起こるかわからない『自然災害』が実際に起ってしまったらしょうがないのですが、まだまだ自分たちが行こうとする場所を選択できるので事前に調べていこうと思います。

「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」

先程の日経の記事によると、国土交通省のハザードマップポータルサイト(https://disaportal.gsi.go.jp/)にある「重ねるハザードマップ」は、自宅住所を入力すれば「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」の4種類のハザードマップを地図上に重ね合わせて表示できるそうです。

最近では温暖化の影響なのか、豪雨による「洪水」や「土砂災害」をニュースで多く見るようになったし、他には地震の影響の津波なども考慮しないといけないなぁ〜と感じできています。

試しに「洪水」と「土砂災害」を「重ねるハザードマップ」に表示してみました。

重ねるハザードマップ

引用元:重ねるハザードマップ

この画像だとわかりにくいのですが、ほとんどの場所に表示されている薄いオレンジ色の部分が「土砂災害」で、「洪水」は薄いピンク色です。

実際に「重ねるハザードマップ」を操作して拡大してみてみるとわかりやすいので、一度見てみてください。

洪水被害に関して、さらに調べてみたら「Yahoo!天気・災害」の中で、過去の災害記録を探すことができるページがありました。

災害種別や地方で探すことも出来て、時系列で表示することも出来ました。

ちなみに選択できる災害種別11種類あります。

  • 地震
  • 津波
  • 大雨
  • 台風
  • 竜巻
  • 土砂
  • 洪水
  • 大雪
  • 火山
  • 火災
  • 落雷

地震

日本は地震列島というだけあって、サクッと調べてもいくつか大きな要因がありました。

また文科省や国交省、内閣府など、国の機関が調べて巨大地震モデルについても専門家が検討しています。

地震調査研究推進本部の「地震動予測地図」

地震調査研究推進本部は、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を元に、「地震防災対策の強化、特に地震による被害の軽減に資する地震調査研究の推進」を目標に設置された政府の特別の機関です。

このサイト内に「全国地震動予測地図」という資料があるのですが、この記事を書いている現状で最新版(令和3年3月公表)の2020年版を見てみました。

色々ある資料の中で「全国地震動予測地図を見てみよう」に、わかりやすい画像がありました。

地震動予測地図を見てみよう P2

引用元:「全国地震動予測地図を見てみよう」 ー地震調査研究推進本部

さらにこの地図は、「海溝型地震」と「活断層などの浅い地震」に分けることができるそうです。

「海溝型地震」と「活断層などの浅い地震」

千島海溝、日本海溝、南海トラフの影響で、太平洋側沿岸の確率が高くなっていますね。

ふと気になってGoogleマップを見てみたのですが、日本全体が見えるまでGoogleマップを引いてみると海底の地形も見ることができるようになっていて、日本の東側には深い谷があり、南側にも段々となる小さな崖があるように見えます。

3Dで見てみると、実際の距離は遠いものの、影響がある感じがしてきますね。

防災科学技術研究所の「J-SHIS Map」

先程の「全国地震動予測地図」の最後に、防災科学技術研究所のWEBサイト「地震ハザードステーション(J-SHIS)」について記載があったので、こちらも調べてみました。

「J-SHIS Map」を見てみると、先程の資料の地図はこれで作られたもののようです。

J-SHIS Map
地震ハザードステーションJ-SHISのホームページです。全国地震動予測地図の情報を公開しています。

「30年 震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図」を見てみると同じ内容が見ることができるようになっていました。

さらに左側にある「震源断層」という項目の4つの表示をONにしてみると、、、東日本はほとんど「海溝型地震発生領域」に入ってしまいました。。。

中国地方と北海道の北の方以外は、どこでも地震が発生する可能性がありますね。。

南海トラフ・⾸都直下地震

より詳細にそれぞれの地震を見ていくと、首都圏に住んでいてよく耳にするのは「南海トラフ地震」「⾸都直下地震」ですね。

国交省の資料を見てみると、「南海トラフ地震」「⾸都直下地震」の発⽣確率は、それぞれ今後の30年以内で約70%となっていました。

令和3年度6月公表

引用元:令和3年度6月公表「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト」パンフレット 第2弾 ー国土交通省

結構前から同じようなことを言われ続けているので、少しずつ発生確率は上がってきているようですね。

南海トラフ地震は発生する場所と規模によりますが、静岡県から四国、九州までのかなり広い地域にまで影響が及ぶようです。また津波も怖いですね。

日本海溝・千島海溝沿い

もう1つ、地震に大きな関係がありそうなものが「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震」でした。

「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」というのが内閣府にあります。

最終報告(令和4年3月22日公表)の「図表集(共通編)」の資料の中に「既往地震の波源域分布」という図がありました。

図 1-2 既往地震の波源域分布

地震列島「日本」なだけあって、調べてみると昔から地震がいっぱい。

2022年9月30日 日本海溝・千島海溝地震で防災計画 108の強化地域指定

日本経済新聞の9月30日の記事で、政府の中央防災会議が「日本海溝・千島海溝」巨大地震の防災対策推進基本計画をまとめ、8道県272市町村を「対策推進地域」に指定したそうです。

このうち特に甚大な津波被害の恐れがある108市町村を「特別強化地域」と位置づけ、国の財政支援を強化するとのこと。

最大約19万9000人が見込まれる死者数を10年で約8割減らす減災目標を掲げました。

引用元:2022年9月30日 日本海溝・千島海溝地震で防災計画 108の強化地域指定 |日本経済新聞

21年12月の被害想定では、M9級の巨大地震により最大30メートル近い津波が到達する可能性があるようです。

富士山噴火

地震に関連してよく出てきたのが「富士山噴火」です。関東圏に住んでいると気になる部分ですね。

素人考えだと「南海トラフ地震」や「⾸都直下地震」が引き金になって、富士山が噴火したりするのかなぁ〜と。(昔見たマンガに引っ張られているだけかもですが(笑))

調べてみると、「富士山噴火」の情報は色々散らばっていました。

「富士山噴火と巨大地震」リスクが巨大になると人は思考停止に
20年後の未来はどうなるのでしょうか? 元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏は、年金・社会保障・医療などを筆頭に暗い未来がやってくると予想します。その中でも、あまりにも巨大すぎるがゆえに、正面から向き合えていないもののひとつが天災です。果たし...
「富士山大噴火」対策急ぐ 三菱地所は20棟で設備見直し - 日本経済新聞
企業が富士山の大規模噴火に備えた対策に動き出している。政府の中央防災会議作業部会がまとめた被害想定では、火山灰が原因で首都圏などのインフラにも大きな影響が出ることが示された。三菱地所は空調設備や排水管の対策に乗り出す。東京海上ホールディング...
富士山噴火時、溶岩流避難は原則徒歩 渋滞避ける - 日本経済新聞
静岡、山梨、神奈川3県などがつくる富士山火山防災対策協議会は30日、噴火時の広域避難計画の中間報告をまとめた。避難の可能性がある住民は約80万人と想定。溶岩流からの避難は流れの遅さや道路が渋滞する懸念を踏まえ、原則徒歩とする。今後は東京を含...
富士山噴火時の避難計画策定 入山規制発令で周辺休校 - 日本経済新聞
山梨、静岡、神奈川3県などでつくる富士山火山防災対策協議会は29日、「富士山火山避難基本計画」を策定した。「溶岩流からの避難は原則徒歩」と決めたほか、小中学校や保育所などは噴火警戒レベル3(入山規制)で原則休校となる。対象自治体は今後、地域...

色々見ていくと、富士山が噴火した時に困るのは「溶岩流・大きな噴石・火砕流など」と「降灰」がメインになりそうですね。

「溶岩流・大きな噴石・火砕流など」

「溶岩流・大きな噴石・火砕流など」は、富士山が噴火した時に流れ出てくる溶岩による災害なので、富士山の周りにある静岡、山梨、神奈川県が富士山火山防災対策協議会を平成24年6月8日に設置していました。

各県ごとに富士山火山防災対策協議会のサイトがありますが、掲載内容はほぼ同じでした。(リンク先が多すぎて全部確認はできませんでした。。)

ただ、富士山ハザードマップ(令和3年3月改定):山梨県サイトを確認してみると、「溶岩流・大きな噴石・火砕流など」を統合した「富士山ハザード統合マップ」というのを見つけました。

図 5.9-2 富士山ハザード統合マップ

また、2023年3月29日の日経の記事で、工場や観光スポットを表示したわかりやすい地図があったので追記します。

出典元:2023年3月29日の日経「富士山噴火時の避難計画策定 入山規制発令で周辺休校」より

富士山から結構広い範囲まで、溶岩流が流れる可能性があるんですね。

「降灰(こうはい)」

「降灰(こうはい)」に関しても、富士山火山防災対策協議会の各県のサイトに掲載されているのですが、微妙に表示方法がちょっとずつ違いました。

以下は静岡県のサイトにある「降灰の可能性マップ」です。ただ、ベースになっているのは平成16(2004)年の報告書でした。

静岡県のサイトにある「降灰の可能性マップ」

秋から冬にかけては西風が強くなるようで、首都圏南部に広く灰が降ってくる可能性があり大きな影響が出る予想がされているようです。

大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

さらに「降灰」を調べると、令和2年4月7日に内閣府の「防災情報のページ」に公表されていた資料も見つけました。

「大規模噴火時の広域降灰対策について ―首都圏における降灰の影響と対策―~富士山噴火をモデルケースに~ (報告) (令和2年4月7日公表)」の【概要版】 資料に、道路の通行支障や停電などの範囲予想が出ていました。

降灰の各ケースにおける影響の閾値の範囲
引用元:http://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/kouhaigaiyou.pdf

また同じ資料の中「(2)降灰による影響(どのような影響が生じるのか)」では、おおよそどのくらいの降灰で何が起こりうるのかをまとめてくれています。

以下は一部を抜粋しました。

  • 鉄道:微量の降灰で地上路線の運行が停止。
  • 物資:一時滞留者や人口の多い地域では、少量の降灰でも買 い占め等により、店舗の食料、飲料水等の売り切れ。
  • 電力:降雨時0.3cm以上で碍子の絶縁低下による停電。
  • 上水道:原水の水質が悪化し、浄水施設の処理能力を超える ことで、水道水が飲用不適または断水。

降灰の情報は「政府広報オンライン」にも、色々出ているのですが「降灰の厚さ」は1mm以上で3段階ある階級の一番上の「多量」になるんですね。

地震からの富士山噴火があるとするならば、首都圏南部からは早めに脱出しておきたいですね〜!

国土交通省 防災・減災対策本部

ここまで「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」「地震」「噴火」を調べてきましたが、国土交通省には、毎年のように起きている自然災害に対して、防災・減災に取り組む「国土交通省 防災・減災対策本部」が設置されていました。

令和2年1月21日に「南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策本部」「水災害に関する防災・減災対策本部」が統合されていて、地震災害や水災害、火山災害など、あらゆる自然災害に対し、国土交通省として総力を挙げて防災・減災に取り組む組織だそうです。

上記サイトには、国交省が公開している「白書」や「オープンデータ」などの資料がたくさんあるので、今後も参考にしようと思います。

地方移住を検討するのにあたって、最近増えている自然災害を考える のまとめ

地方移住先を考えるのにあたって、近年増えている自然災害の「洪水」「土砂災害」「高潮」「津波」「地震」「噴火」を調べてみたのですが、首都圏から車で子どもを連れて遊びに行ってもいい距離のエリアを考えているのですが、、、どこに行っても自然災害に出会う可能性はありますね。。

「重ねるハザードマップ」「J-SHIS Map」を眺めていたら、群馬県の北西部にある嬬恋村・草津町・長野原町から、長野県東部の菅平高原付近は、「洪水」「土砂災害」「地震」「噴火」の確率が他と比べて低そうにみえる。

Googleマップを見てみると、ちょうど真ん中に『四阿山 (あずまやさん)』という山がありました。

そして『四阿山 (あずまやさん)』南西に、長野県上田市真田町長(さなだまちおさ)という地区があるのですが、名前になんか惹かれる(笑)

菅平高原にも家族で行ったことないので、一度行ってみますかね。

あと、この他にも気になる「温暖化」と「地政学的リスク」についてもちょっと調べてみようとおもいます。

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