何かで知った「日本の食生活全集」の神奈川県版です。
社団法人 農山漁村文化協会(農文協)が編集していて、各県版+索引巻で合わせて全50巻ある地域の食文化が分かる本です。
全国300地点、5000人の話者から「聞き書き」して作られていて、世界最大の食文化データベースということです。
とりあえず、今住んでいる「神奈川県」版をどんなものか読んでみました。
『『聞き書 神奈川の食事』日本の食生活全集(14)』の目次
- みなと横浜と古都鎌倉の食-舶来文化と触れあう街に和洋中の食があふれる
- 川崎近郊農村の食 ー 多摩川べりにたわわに実る梨と桃
- 三浦半島の食 ー 大根畑の丘の下、海に繰り出す伊勢えび網やさば釣りの船
- 相模原台地の食 ー 麦の穂打ちとお蚕上げを終えて盛大にふるまう酒まんじゅう
- 相模川流域の食 ー 米づくりを中心に暦がまわる田場所の暮らし
- 足柄山間の食 ー 箒沢五木を産する山の、猟の獲物で酒をくみかわす
- 小田原「片浦」海岸の食 ー 開いた山に輝くみかん、寒の海にはぶりの群れ
- 津久井山村の食 ー 甲州裏街道の蚕の里は毎日煮こみうどんの湯気が立つ
- 人の一生と食べもの
- 神奈川の食とその背景
- 神奈川の食 資料
各エリアの中は、以下の5つの構成になっています。
- 四季の食生活
- 基本食の加工と料理
- 季節素材の利用法
- 伝承される味覚
- (このエリアの)食、自然、農・漁業
『『聞き書 神奈川の食事』日本の食生活全集(14)』の気になったところ
巻頭の写真
各エリアの写真を見開きで見ることができます。
本書の表現と読み方について
昭和初期に食事を作っていた主婦が情報提供しているそうです。
各エリアのトップページ
Ⅰ 四季の食生活
冬から始まり、春・夏・秋と続き、それぞれ日常の食生活(朝・昼・夕飯)と晴れ食・行事食を見ることができます。
Ⅱ 基本食の加工と料理
素材とそれを使った簡単なレシピが掲載されているのですが、分量も文章内で説明されるので、現代のレシピに慣れていると難しく感じるw
Ⅲ 季節素材の利用法
基本食と同じように、素材とレシピが紹介されています。
「昆虫」も素材として使われていたのですが、「いなご」の佃煮でした。
Ⅳ 伝承される味覚
醤油・味噌・漬物だけじゃなく、もうマヨネーズもレシピに掲載されていました。
Ⅴ(このエリアの)食、自然、農・漁業
最後に、今までの歴史などがまとめられていて、イラストを使った農業と食べ物の紹介と、
年間の食生活暦が掲載されていました。
P.241 かもしかの肉
なにか珍しいもの食べていないかなぁ〜と思ってみていたら、「足柄山間」の食にカモシカが出てきました。
どうやって食べるのかなと思ったら、わさびを持っていって「仕留めたかもしかの背中の肉を切りさいて湯気の立つのをワサビ醤油で食べる。」って。
添加の珍味と書かれているけど、この書かれ方だと火は入れてないのでカモシカの刺し身ですよね。すごい!!
『『聞き書 神奈川の食事』日本の食生活全集(14)』読んだ感想
今後、移住してペンションをやる際に、その地域の食事を小鉢で一品料理として出せたら話のネタにもなるし面白いなと思っていたら、見つけた本でした。
まずは、移住先と今まで住んだところを読んでみたいのですが、いずれ全国制覇してそろえてみたいので、全部100円で集められないかなぁ〜?!
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